キャッチよりも中身

世の中にはたくさんのノウハウ本が出ています。あらゆる分野で成功するためのハウツーが明かされています。広報の世界も例外ではありません。キャッチーな見出しでメディアをひきつける、話題性をつくる、取材を受けるためには、など。あの手この手で工夫している様子がうかがえます。

 

たしかに話題性は大切ですし、見出しも重要、工夫がいりますが、ノウハウはずっと通用するものではありません。ノウハウ本として出ているときにはもう遅いのです。世の中は日々変わっているのに、同じ話題やキャッチがそのまま活きることはないのです。広報の基本的な知識やモラルを身につけて活動することは必要ですが、ハウツー本をそのまま真似しては逆効果です。

 

例えば、インパクトのある見出しの例として「世界初」「日本一」「業界初」などがあります。これらは、よほどの偉業や実績、内容が伴っていないと信頼を失いかねません。明らかに、世界で、日本で、業界で初めてのものだけ、一番のものだけに使うからこそ圧倒的な強さを打ち出せるのです。

 

実は、目をひくことよりも、内容があること、コンセプトがしっかりしていること、それを実践していることが何よりも大切です。中身の伴った広報は、わざわざキャッチーにしなくても伝わるものです。業界で信頼のある会社や人は、強力な見出しを使わなくてもメディアの目にとまります。また、実践していること、新しい取り組みを誠実に言葉にするだけで、業界ではすごいことなんだとわかるものです。ビジネスのコンセプトや価値に自信を持つことが大切です。

 

信頼される中身を築きましょう。ノウハウ本に頼らない広報、時流にあった発信は、柔軟性とセンスがカギです。日々磨いていきましょう。